刊行目的

誌名

英語名:「INFORMATION」
日本語名:「情報」
中国語名:「信息」

背景

現在、アジアにはイギリスの「NATURE」、アメリカの「SCIENCE」のような高水準な科学雑誌がまだない。アジアでもこのような高水準科学雑誌を創刊すれば、それはアジアから世界への重要な情報発信源になることに違いない。また、インターネット上では、各分野の研究者によって編集、出版されている電子科学技術雑誌が色々あるが、科学技術総合誌がまだ少ない。

目的

総合国際学術誌「INFORMATION」の刊行目的はアジアを中心とする科学技術の先端研究に関する最新情報と研究論文を掲載するものである。当誌は科学技術の先端研究に関する最新動向を読者に伝えるとともに、独創的、斬新なアイディアを発表したり、現在の研究動向を概観したり、将来の研究動向を予測したり、ある研究方向または研究テーマについて討論したり、高水準の研究論文を掲載したりする等の場を提供する。将来、イギリスの「NATURE」とアメリカの「SCIENCE」に匹敵するようなアジアの高水準科学技術誌に発展していく。

創刊の辞

現代科学技術発展の最も大きな特徴は、研究対象あるいは研究方法によって分類された従来の様々な科学が、次第に互いに浸透し結合されたと共に、新しい学問と技術が既存科学の境界領域から絶え間無く生まれてきたということである。従来の古典科学から今日の現代技術まで、いかなる科学と技術ももはや独立的に存在し発展することができなくなっており、これからの科学と技術は、互いに依存し融合しながら協調的に発展していくであろう。

21世紀において、数学は、最も基礎的な科学、そして、典型的な横断科学として、その抽象化の高度性、論証の厳密性、応用の広範性によって、これまでと同様に様々な科学分野に浸透し、各科学の抽象化、形式化、体系化に統一的な理論的科学方法論と記述道具を提供するであろう。また、自然科学、心理学、農学、工学など、実験を主な研究手段とする多くの実証的科学は、依然として基本的に実験的科学方法論を主な科学方法論とするが、従来の物理的、生物的実験に、計算機シミュレーションも重要な実験手段として加えられている。更に、計算機を用いた高度な情報処理技術の適用に伴い、自然科学、人文科学、社会科学、農学、工学などほとんどの科学分野に、計算的科学方法論と呼ばれる3番目の新しい科学方法論が形成されつつある。これらの科学方法論と全ての科学に横断的に関わっている一つ抽象的な概念があり、これは「情報」である。

情報とは、物質でもなく、エネルギでもないが、世界の基本要素の一つである。人間社会は既に情報化社会に突入しており、21世紀において、知識経済は国際経済に主導的な地位を占めるに違いがない。知識を基礎とする知識経済は、情報の創成、獲得、処理、伝達、応用に大きく依頼する。21世紀における知識経済にとって、物質資源、エネルギ資源より、情報資源がもっと重要な戦略資源になるであろう。

21世紀は情報の時代である。また、21世紀のアジアが世界的注目を集められている。ヨ-ロッパには「NATURE」、アメリカには「SCIENCE」といった世界一高水準の総合学術誌があるが、アジアにはこれらの学術誌に匹敵するようなものがいまだに存在していない。総合学術誌「情報」は、以上の背景の下で、全日本中国人博士協会の有志者らにより、アジア、そして、世界の研究者にも呼びかけて創刊されたものである。「情報」誌は、21世紀アジアにおける一つの重要な学術情報資源、そして、アジアから世界への学術情報発信源を目指して、科学技術の各分野における重大な発見や斬新なアイディアを含む原著研究論文、様々な科学技術分野に大きいな影響を与える総説、解説記事などを公表することによって、先端的な科学技術分野においてアジアから世界に貢献していこう。

ページの先頭へ